根無し草の旅。でも根気はある。

Trip of Rootless Wanderer~平成と令和をまたぐ世界への旅~

【アルメニア】バックパッカーでもエレガントに過ごす方法~エレバン編~

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世界遺産アカデミー



こんばんは、DAIです!



簡単に説明すると、
(To put it simply,)

首都エレバンで奥様方のように優雅に過ごした
 (I had a lovely time like madams in Yerevan, the capital of Armenia)

そんなにお金がなくても可能
 (It's possible even if there are a little bit money)


EPOSカード


2019年9月5日(日本時間より5時間遅れ)にジョージアの首都トビリシからマルシュルートカで約7時間かけてアルメニアの首都エレバンに到着。マルシュルートカの料金は35ラリ(約1,260円)※2019.09.05の為替レート

翌6日にエレバン周辺を散策することに!

首都エレバンで優雅に過ごすプラン


当初、アルメニアへは行く予定はなかったけど、ジョージアから近いことが分かったので行ってみることに!

色々調べてみて、こんな一日のスケジュールを立ててみた。

  • キリスト建築・遺跡巡り
  • ピアノ・コンサート鑑賞
  • アルメニアワインで乾杯

言葉だけ並べると、なんとも上品さが漂う…笑

旅人らしからぬ内容だけど、アルメニアは物価が安いので特に財布の心配をする必要もなし!西欧ヨーロッパで同じようなことをしようと思っても、おそらく値段が高くてできない。

そんな首都エレバンでの優雅な一日を紹介します!

キリスト建築・遺跡巡り


意外や意外、アルメニアは301年に歴史上で初めてキリスト教を国教とした国で、古い文化を持っている国の1つ!

当時を偲ぶ、アルメニア教会の建造物・遺跡が現在も残っていて、歴史好きにはたまらない場所。さらに、ロンギヌスの槍ノアの箱舟などの伝説的な話も登場してくるので、ワクワクするはず!

多々ある建造物・遺跡の中で今回は、

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  • ズヴァルトノツの考古遺跡
  • スルブ・フリプシメ教会
  • エチミアジン大聖堂


の3ヶ所へ。社会科見学気分!

これらはアルメニア教会を象徴する建造物として世界遺産に登録されていて、これで訪れた世界遺産の数は53件となりました!


世界遺産の基本情報
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登録基準の詳細はこちらをご参考ください

www.unesco.or.jp

①ズヴァルトノツの考古遺跡(The Archaeological Site of Zvartnots)



ズヴァルトノツの考古遺跡までは距離があるので、バスターミナルでマルシュルートカを拾う。その辺の人に「ズヴァルトノツ?」と尋ねると208番のマルシュルートカから出ていると言われた。料金は300ドラム(約70円)※2019.09.06の為替レート

市街地にはバスターミナルへ向かうバスが多く走っているので、1つのバスに狙いを定めるよりもバスが停まるたびに「バスターミナル?」と近くの人に聞いた方が早い。


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ドライバーに遺跡前で降ろしてもらう。入場料1300ドラム(約300円)を払い、敷地内へ。


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650年~659年に建てられ、キリストと共に空から舞い降りた天使たちに捧げたという聖堂。

10世紀に大地震もしくはアラブ人によって崩壊され、20世紀初頭に発掘された。しかし、残っているのは3層構造のうちの基礎部分の一部だけなので、見応えというものは、あんまりない。


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再建したのか柱は良い状態で残っていて、柱頭周りのデザインも細かな部分まで見ることができる。

柱頭デザインはイオニア式か?ずっと見ていると、トリップアドバイザーのキャラクターにしか見えなくなってしまった!笑


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どの部分か分からないけど、この岩も聖堂の一部だったんだろう。


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近くには無料で入場できる博物館があり、アルメニア教会の変遷や当時の品々が展示されている。

復元模型もある。模型は2つに分かれていて、管理人に桃太郎の桃をパカっと割る要領で展開してもらう。そして、

  • ボ「高さはどれくらいです?」
  • 管「全体で46m、上のドーム部分が16mです
  • ボ「正門は西側?」
  • 管「そうです」
  • ボ「ふーん、窓がいっぱいありますね」
  • 管「そうですね、アルメニア独自のデザインですね」

なるほど、半分も聞き取れなかったけど勉強になりました!


そして、次の目的地へ向かうことに。

②スルブ・フリプシメ教会(Surb Hripsime Church)


教会までは数キロあるので、ヒッチハイクすることに。すぐに車は止まってくれて何事もなく到着したかのようにみえたが…

  • ド「お金払ってください」
  • ボ「え?(あ、フロントにタクシーの行灯が置いてあるわ…)」
  • ボ「ごめんなさい、タクシーって知らなかったんです」
  • ド「ダメだ、払え!」
  • ボ「お金持っていないんです(もちろんある)」
  • ド「チッ…」

チョロいぜ!笑


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618年に建てられたスルブ・フリプシメ教会。フリプシメは3世紀ごろに実際に実在したローマ人女性の名前。


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内部の色合いは、ズヴァルトノツ遺跡に基礎部分の色とほとんど同じ。奥の祭壇には聖母子が飾られている。

結婚式か何かの式典かな、一族らしき団体が集まってました。


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教会の名前になっている聖フリプシメの棺が、奥の地下室に安置されていた。

当時の聖フリプシメは美人だったとして有名で、ローマ皇帝やアルメニア王から求婚を受けたそう。彼らがキリスト教徒じゃないのもあって聖フリプシメはそれを断る。すると、

  • ①ローマ皇帝からの求婚→拒否してアルメニアへ逃亡
  • ②アルメニア王からの求婚→拒否
  • ③怒った王は聖フリプシメを殺害

何とも悲しい結末となりました…


思えば人物が描かれている棺を見るのはこれが初めて!確かに聖フリプシメは美人でした。

③エチミアジン大聖堂(Echmiatsin Cathedral)


ヒッチハイクの手もあったけど、さっきのタクシートラップを恐れて歩いて次の目的地へ向かうことに。


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あ、嫌な予感しかしない…


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ぐわぁー!!入れない!!!



絶賛工事中で聖堂の周りにも囲いがしてある。


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鉄骨で組まれた足場がカッコよかったのでこれが見れたのはラッキーかも、と思い込む。


世界最古の教会であるエチミアジン大聖堂が建てられたのは301年~303年建てるきっかけは、聖フリプシメが大きくかかわっている。さきほどのストーリーを続けると…

  • ③王は聖フリプシメを殺害→キリスト教徒の迫害
  • ④王が病にかかる
  • ⑤王の姉?が幽閉していたキリスト教布教者を助けると、王の病気が治るという夢を見る
  • ⑥キリスト教布教者を開放→王の病気が治る
  • ⑦キリスト教へ改宗

その布教のための建造物としてエチミアジン大聖堂が建てられた。

丸く収まっている感はあるけど、個人的には王がピンピンしているのが何か許せない…


聖堂内は入れないけど、博物館は問題なし!入場料は1,500ドラム(約340円)


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博物館には伝説の聖遺物が保管されている。

1つ目がノアの箱舟の木片!!話は長くなるのでハショりますけど、へーこんな感じなのか!!鏡越しだったので木片かどうか怪しさはあったけど、神話を信じよう!


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2つ目がロンギヌスの槍!!イエスの脇腹を刺したと云われている槍(世界にいくつかあるらしい…)で、それによって先端が少し欠けているのかな、とか考えてみる。

もっと長い槍を想像していたけど、槍先しかなく残念。



鑑賞時間の20分が過ぎて、社会科見学終了!

エチミアジン大聖堂の前のバス停でマルシュルートカに乗り、エレバンのバスターミナルへ。料金は300ドラム(約70円)

ピアノ・コンサート鑑賞


エレバン市街地にはオペラ劇場があって、昨夜にどんな演目があるのか現地へ確認しに行った。

6日は北京雑技みたいな内容であんまり興味がなかった。どうしようかとオペラ周辺を歩いていると…


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辻井伸行さんじゃない!!?しかも何か6って書いてない!!?


オペラ会場にはコンサートホールもあって、6日に辻井伸行さんのピアノ・コンサートが開催されるらしい。


決まりです。観ます観ます。


キリスト建築の社会科見学の前に、オペラ会場そばにあるチケット売り場でチケットを事前購入!席は色々選べたけど、最安の3,000ドラム(約680円)の席を予約。


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というわけで、エレバンへ戻ってきてそのままコンサートホールへ。正装ではないけど、持っている服の中で一番問題なさそうな服を着てきた。


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ステージにはピアノだけが置かれている。めっちゃ楽しみ!!

演奏リストをもらったけど、正直モーツァルトとベートーヴェン以外知らない。いや関係ない、大事なのはフィーリングだ!!


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開演ぎりぎりになって人が集まってきて、ほとんどの席が埋まっていく。いよいよだ…


しかし、演奏中は写真・ビデオ撮影は禁止だった。音が漏れるし、そりゃそうか!


2時間に渡る辻井さんの演奏はホントに感動した。1つ1つの音色がキレイ。また、その音に色んな感情を乗せて演奏しているように素人ながら感じて、ピアノ演奏の魅力を知ることができた。新たな発見!!


ホテルへ戻って、すぐにアマゾンミュージックに辻井さんのアルバムをインストール。以降数日間、辻井さんの演奏をYoutubeでひたすら鑑賞。そして感動して何回泣いたことか…笑

アルメニアワインで乾杯


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ピアノ・コンサート後は、会場近くにあった半屋外のレストランでディナー。

ジョージアワインの影に隠れているアルメニアワインだけど、アルメニアはジョージアと同様にワイン発祥の国とされているくらい歴史はある。

この2ヶ国のワインは度数が12度前後のものが多い。ジョージアワインの方が甘みがしっかりしていて、アルメニアワインの方が深みがある、いや、そんなことより辻井さんの演奏はホントしびれたなーなど、今日一日ずっと行動を共にした日本人と語らいながらワインを飲むこの時間は、優雅で有意義だった!



良い一日でした。



ではまた!



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